この拠点はどういう想いで設けられたのでしょうか?
設置に向けて活動して来たリアン文京の野村美奈さんと、地元の小日水町会青年部長で中華料理店「新雅」店長の湯本浩司さんにお話を伺いました。
野村:
私は30年前から福祉施設に勤めておりまして、日々、障がいのある方やご高齢の方、小さなお子さまやご家族の方等と関わっています。そんな毎日の中で、人と人、地域のつながりの大切さを身近に感じてきました。
地元の皆さんは本当に温かく、何かにつけて私たちを手助けし、支えて下さいました。その度に本当に感激しまして。「いつか恩返しをしたい」という気持ちが膨らんでいきました。
そして、その中で温めてきた地域の居場所づくりの案を、昨年ようやく実現できる状況が整いました。二カ所の物件を借り、地元の方が必要とされる場所についてヒアリングする会を催しました。そのときに、地元の小日水町会にも協力を願って、湯本さんに声をかけたんですね。
湯本:
私の店のある通りは、以前はとても賑やかな商店街でした。
スーパーの進出等により、個人商店が減ってしまった町会としては、地元を昔のように活気があり人が交わる町にしたいと願っています。
「若い人に根付いてほしいが、お年寄りや障がい者の方も安心して住める所にしたい」と町会青年部内でも話が出ていたところに、野村さんからこのお話を聞きました。これは住民同士の交流が深まる、とても良い取り組みだと感じています。
特に、これまでなかなか交流が持てなかったマンションに住む方々でも、気軽に立ち寄れる場所になるのでは、と期待しています。私たちもぜひ協力していきたいという気持ちでいます。
野村:
この場所でいろんな人たちが繋がる中で、またいろんなことが生まれてくると思うんです。
私たちはそういった新しい卵を孵化させ、きちんと育てていきたいと思っています。
その生まれたヒヨコは、これからいろんな形に変わっていくと思うんですよ。
そのいろんな価値をみんなで、この場所で作っていきたいんです。
野村:
ヒアリングの際に希望が多かった駄菓子屋、ワークショップ、おしゃべり所、地産品の販売会、喫茶、子ども食堂などを計画しています。
ホームページに活動を載せていますのでぜひご覧ください。
環境教育の一環で養蜂も始めたんですよ。区内に巣箱を置くことができたので、文京区産の蜂蜜を作って販売や体験会などもしていきたいです。本当にこの場所はたくさんの可能性があると思っています。
湯本:
商店街にも子どもたちがお小遣いを握りしめて買い物に行くような駄菓子屋は少なくなりました。
対面販売を通して、子どもたちに人と関わる経験をさせてあげたいですね。
子ども食堂では、おいしい食事を提供したいので、取引先等にも声をかけて、材料調達などに協力していきたいと考えています。
野村:
これからも、皆さまに役立つ企画を考えて運営していきます。
ぜひお気軽にお立ち寄りください。
また、継続的に運営していくにあたり、ご協力いただけるボランティアの方を募集しております。
ぜひ皆さん一緒に地元を盛り上げていきましょう!